インドナツメの育て方

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 インドナツメはクロウメモドキ科のトロピカルフルーツです。インドやスリランカが原産で、それが台湾で品種改良が行われたものです。世界では40種ほどのナツメが栽培されていますが、このインドナツメは丸~やや楕円形の形で大型種のナツメになります。味はりんごのようで食感はなしのような果実です。トロピカルフルーツと聞くと癖のあるフルーツと思われる方もいるでしょうが、このインドナツメはまったく癖がなく本当に小さなりんごを食べているようです。食べ方は皮のまま丸かじりしたり、4つに切ったりして食べます。中心に丸い種が入っていますが、りんごのような芯はありません。皮もなしのような渋みは無いのでそのまま食べられます。大きさはたまごくらいの大きさのものが主流でしたが、数年程前から品種改良が進み、今ではその1.5倍ほどのジャンボ種が作られるようになっています。

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 従来ナツメと聞くとお茶やドライフルーツなどの加工品にして摂取するのがポピュラーな使い方だと思われます。その為に、ナツメはフルーツというより漢方薬として、味ではなく効能の方がピックアップされがちで、デトックス効果などが高い果物として有名です。デトックス効果とは体の中の老廃物など有害なものを体外に放出することです。肝臓などがこの役割を果たしてくれています。そのデトックス効果を助けてくれるのがナツメで、そのデトックス効果により美肌効果や肩こりや便秘解消、生活習慣病予防、免疫力アップ、アレルギー体質の改善、ストレス解消などの効能があると言われています。これ以外にも花粉症にも効能があると言われています。老化予防などにも効果的なので、魅力的な健康食品の1つではないでしょうか。

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 インドナツメの種をまく…肥料分のあまりない用土に春~夏くらいにまいたほうが芽が出やすいです。一ヶ月くらいで小さなトゲトゲしい芽が出てきます。発芽した苗はインドナツメの原種なので、接木をしないと実がなりません。

 接木の時期とやり方…春~秋くらいに成木の枝を切ってから接ぎます。枝は発芽した苗と同じくらいの太さの方がいいです。接ぐ枝は新鮮なほうがいいです。あまりにも古くて水分が抜けた状態のものを使用しないでください。また挿し木とかのように切った枝を水につけたりはしないでください

 剪定の仕方…成苗になるとインドナツメは生育旺盛で枝がよく伸びるようになってきます。あまり広げすぎないようにな育て方のほうが管理もいやすいので思い切って深く切ったほうがいいです。この強剪定してあげた後に出た新芽に花が付きやすいです。自分が育て易い大きさにしてあげる事が大事です。

 肥料について…春~秋にかけては緩効性の肥料を2月に一回くらいのペースで与えてください。無い場合は他で代用可能です。あくまで肥料の間隔を示しているだけです。成木になると強い植物ですので多少多めでもかまいませんが幼苗のうちはやりすぎなあいように注意してください。

 水遣りについて…春~秋は乾いたらたっぷりあげてください。冬場は落葉しますし控えめにしてあげてください。一定の温度がある場合は春~秋のやり方と同じで大丈夫です。

 鉢替えについて…インドナツメの2年生の苗ですと1~2年後くらいに2回りくらい大きな鉢に替えてあげてください。用土はそんなにこだわらなくても大丈夫です。多少アルカリ性の用土でも育つ丈夫な根のようです。軽く下の根をほぐしてから植えつけるといいでしょう。花が咲いている時などに鉢替えされる場合には根はくずさないようにしてください。

 越冬について…成木になると-5くらいまでの耐寒性があります。ただ幼苗のうちは冬場は暖かい室内にいれていたほうがいいでしょう。4年生の苗くらいになるとだいぶ丈夫になってきます。育て方も楽になってくるはずです。

 開花について…剪定によりある程度の調整は可能ですが5~6月くらいと9~10月くらいが目安になります。上手く育ててあげると1年に2回の開花が可能です。

 受粉について…1本の苗だけですとハケなどで花をはいてあげたほうがいいようです。出来るなら2~3本くらいで育てたほうがいいと思います。

 実について…2年生の苗ですと2~3個くらいだと思われますが成木になると30個くらいは成ります。大実のタイプですと特に重くなり枝に負担がくるので支柱などを添えてあげたほうがいいです。

 病害虫について…病気はそんなに心配いりませんがハダニとカイガラムシに注意してください。ハダニは主に葉の裏にいることが多いですそこから養分を吸います。コナジラミは全体的に付着します。白いフワフワした小さい固まりです。こちらも養分を吸い続けます。いつのまにか発生して葉や実に黒いすすがついてきます。特に実の時期には注意してください。どちらも自然発生します。もし発見したときには手作業で除去するか農薬屋さんに相談してみてください。

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